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2023.6.23[FRI]

【退団選手メッセージ】三村勇飛丸選手 Message from Yuhimaru Mimura

【退団選手メッセージ】三村勇飛丸選手 Message from Yuhimaru Mimura

2022-2023シーズンで静岡ブルーレヴズを退団となりました三村勇飛丸選手からファンの皆様へメッセージが届きました。改めまして、在籍期間中の多大なるご支援ご声援誠にありがとうございました。

三村勇飛丸 YUHIMARU MIMURA

 

 

 

ポジション:FL

在籍期間:12シーズン (2011 ~2023)

ヤマハ発動機ジュビロ/静岡ブルーレヴズでのラグビー生活を振り返って

入団前年のチーム成績は11位(2010-11シーズン)、入替戦にいき何とか2点差でTL残留したという厳しい状況でした。チームは、リーマンショックの影響で強化縮小となった上に結果も残せておらず、さらに入社直前には東日本大震災が起こり、大きな希望や期待を抱いて入団・・・というよりも不安が大きかったことを覚えています。

そんな不安をよそに清宮さんが監督に就任し1stMTGで『日本一』を掲げられました。

毎日きつい練習で必死に食らいついていくしかなかったですが、独自の細かな拘りをもつこと、チームワードを大切にすること、自分の言動に責任を持つこと、どうやって個々の強みを出して勝つか、など多くのことを学ぶことができました。そして、成長を実感できたとても刺激的な時間でした。ただ、最後の4年は成績を残せず、怪我もたくさんして本当に苦しかったです。

悔しい思いもしながら少しずつチームが強くなっていく過程にいられたこと、そこで主将を4年も経験できたこと、入団1年目の成績が8位で日本一を経て戦力外になった最後も8位と登山のようなチーム成績で楽しいことも苦しいことも経験できたことは今後の人生の財産となると思います。

ヤマハ発動機ジュビロ/静岡ブルーレヴズで一番印象に残っている試合や出来事

いろんな経験をしたので一つに絞れないのですが特に印象に残っていることが3つあります。

 

まずは日本選手権優勝です。

強化が縮小され、チーム消滅の危機もあったため多くの主力選手たちが移籍する中、チームに残る決断をした大田尾さんや山村さん、モセを始めとするコアメンバーと清宮監督体制になった後に入団した宮澤や私などの新しい人間が一体となり入替戦にいってから4年で優勝できたことは本当に嬉しかった。それと同じくらい毎年日本一を絶たれた試合も悔しくて記憶に残っていますね。

 

次に入団1年目。東日本大震災の約3か月後に震災の傷跡が生々しい釜石へ訪れ、復興マッチをしたことです。12年たった今でも鮮明に記憶に残っていますし、ラグビーができていることが当たり前じゃないということ。本当の意味で地元に愛されるチームとはこういったチームなのだと学ばせてもらいました。

 

最後はラグビーではないのですが1年目からトレーニングの一環として始めた太田拓弥(アトランタ五輪銅メダリスト)さんのレスリングトレーニングです。朝5時過ぎに起床して1時間のレスリングセッションを毎週月~水曜まで行っていたのですがこれが本当にきつかった…笑。結局はそこでチームのフィジカルが強化されて結果にも繋がっていきましたが、日曜の夜には明日からまた始まるのか…。と毎週末憂鬱な気持ちになっていましたね。もう二度とやりたくないです笑。同期入団選手とは入団から会社の新人研修中の3か月間がラグビー人生で一番きつかったと語り草となっています。

レヴニスタの皆様へ感謝のメッセージ

12年間応援いただきありがとうございました。

特に私がヤマハ発動機ジュビロ入団前の苦しい時代からずっと応援いただいた皆様には感謝しかありません。今やチームの応援のスタイルとして確立された大漁旗は試合に出場しているときも、怪我で出られない時も本当に力になってくれていました。

そして、BlueRevsにチーム名が変わってからファンになってくださった皆様にとって、2年間で3試合しか出場できなかった私は馴染みがないかもしれません。あまり戦力になれず申し訳ありませんでした。今シーズンの出場は叶いませんでしたが外から見ていても応援いただく皆様のためにも、もっと結果に拘らないといけないと強く感じました。

 

チーム運営が事業化され、運営努力でファンの皆様が楽しめるスタジアムになってきたおかげもあり、結果が振るわなくてもこんなに多くの方々が来てくれるようになりました。しかし、一昔前なら8位と沈むチーム状況だと、お越しいただく観客数も試合内容よりももっと結果にシビアだったイメージがありました。サッカーなどは成績にサポーターの方々が意見することもありますし、応援や雰囲気が楽しいで終わるのではなくプロチームを支えるファンとしてのあり方ももっと変化していってもいいのではないかと個人的には思っています。

 

『チームの実力的に8位にいるチームではない』と周りの方々が言ってくれています。私は引退なので選手としても、スタッフとしても来季はチームの力になれませんが、それを証明するシーズンにしてほしいし、3位決定戦に勝利したキャノンのように勝って全員が泣いて喜ぶような本当の意味で熱量のある良いチームになってほしい。皆様も是非応援してあげてください。