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2025.6.25[WED]

ナビタイムジャパンとスタジアム駐車場混雑緩和&CO2排出量削減を目指す実証実験を実施

ナビタイムジャパンとスタジアム駐車場混雑緩和&CO2排出量削減を目指す実証実験を実施

静岡ブルーレヴズは株式会社ナビタイムジャパンと共同で、2025年3月と5月に、スタジアム周辺道路・スタジアム駐車場の混雑緩和およびCO2排出量削減を目指す実証実験を実施いたしました。


この取り組みは静岡県が2024年度より開始した、県内スポーツチーム・団体と優れたプロダクト・技術を持つ企業とを結びつけ、オープンイノベーションによって新たなスポーツビジネスの創出と地域活性化を目指すプログラム「FIELD - SHIZUOKA SPORTS OPEN-INNOVATION」の第一弾として実施したものです。

背景・課題

静岡ブルーレヴズは、脱炭素経営を掲げており、カーボン・オフセット付きチケットの導入などを進めています。ホストゲーム開催時には、来場者の約45%が自家用車を使用し、最大3,000台以上がスタジアムに集まることから、交通渋滞や環境負荷が課題となっていました。また、試合後の出庫には最大50分を要することがあり、快適な観戦環境の提供に懸念がありました。

実証実験概要

➀移動手段の変更に応じたマイル付与

アプリが来場者の移動手段を自動で推定し、環境負荷の少ない交通手段(徒歩・自転車・公共交通など)を利用した方には、より多くのマイルを付与しました。付与されたマイルは、選手のサイン入りグッズや試合後イベントの抽選参加券などと交換することができます。

②試合後イベントによる帰宅時間の分散

試合終了後には、ピッチサイドウォークやグッズ抽選会などのイベントを開催しました。これにより、観戦後すぐの一斉出庫を避け、来場者の帰宅時間を分散させることで、駐車場や周辺道路の混雑緩和につなげました。

③リアルタイムでの駐車場混雑状況の可視化

スタジアム周辺の駐車場に設置したカメラによって、出庫混雑状況を把握し、アプリ内にリアルタイムで表示しました。来場者が混雑を避けて行動できるよう支援することで、よりスムーズな退場を実現しました。


これらの施策を通じて、来場者にとって快適で満足度の高い観戦体験を提供するとともに、環境負荷の軽減にも貢献することを目指しました。

実証実験の効果

実証実験では、特に混雑が集中しやすい「第7駐車場」において、出庫までの時間が大幅に短縮されました。

アンケート調査では、「出庫までの待ち時間が5分未満」との回答が約78%を占め、「ほとんど渋滞がなかった」との回答も約85%に達するなど、多くの来場者が混雑緩和を実感する結果となりました。

また、試合後に実施したピッチサイドウォークやグッズ抽選会などのイベントには多くの方が参加し、帰宅時間の分散に寄与しました。特に、ヤマハ発動機コミュニケーションプラザで開催されたイベントでは約200名が参加し、観戦以外にも充実した体験を提供できました。


さらに、CO2排出量の削減効果も確認され、2025年1月から5月末までにアプリ参加者によって削減されたCO2は約172万gとなりました。3月2日の試合では、自家用車の利用率が実験前と比べて約17%減少し、アンケートでは68%の来場者が移動手段に変化があったと回答しています。

今後の展望と詳細について

静岡ブルーレヴズは、今回の実証実験で得られた成果をもとに、2025-26シーズンにおいても交通渋滞の緩和やCO2排出量の削減につながる取り組みを継続してまいります。さらに、スタジアムだけでなく、地域の自治体や商工会、飲食店などと連携し、試合日をより楽しめる地域一体の取り組みへと発展させていきたいと考えています。

ナビタイムジャパンもまた、経路探索技術や交通ビッグデータを活用し、地域の移動課題解決に取り組むとともに、スポーツイベントにおいては来訪・帰宅体験の向上を通じて、地域内での周遊や消費の活性化にも貢献してまいります。今後も、スポーツクラブや自治体と連携し、より良い観戦体験と持続可能な地域づくりを支援していく予定です。